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我慢の限界!でかい口内炎で歯科を受診した話
市販薬を試し、うがいを繰り返し、ひたすら耐えること一週間。しかし、舌の側面にできた巨大な口内炎は治るどころか、ますます深く、えぐれるように悪化していました。話すのも、水を飲むのさえ激痛が走る。これはもう個人の努力でどうにかなるレベルではないと悟った私は、震える手で近所の歯科医院に電話をかけました。受付で症状を伝えると、すぐに診てもらえることになり、安堵と緊張が入り混じった気持ちで診察台に座りました。口の中を見せるのも痛くて一苦労でしたが、歯科医師は私の様子を察し、優しく声をかけながら慎重に診察を進めてくれました。「これは痛いでしょう。かなり大きいですね」という医師の言葉に、自分の苦しみが理解された気がして、少しだけ心が軽くなりました。医師は、ただ口の中を見るだけでなく、いつから症状があるのか、他に体の不調はないか、仕事の状況やストレスについてなど、詳しく問診してくれました。そして、「これは典型的なアフタ性口内炎が重症化したものですが、念のため悪いものではないかしっかり確認しますね」と言い、柔らかい器具で患部にそっと触れ、硬さや出血の有無などを確認してくれました。この専門的なチェックだけで、インターネットで調べては不安になっていた「もしかしたら、がんでは」という恐怖が和らいでいきました。診断の結果、幸いにも緊急性の高い病気の疑いはないとのこと。治療方針として、二つの選択肢が示されました。一つは、炎症を強力に抑えるステロイド系の軟膏を処方し、自然治癒を促す方法。もう一つは、レーザーで患部の表面を焼灼し、痛みを和らげ、治癒を早める方法です。医師は「レーザー治療は、痛みを劇的に軽減させる効果が期待できますよ。表面に膜ができるので、刺激が直接伝わらなくなります」と説明してくれました。一刻も早くこの痛みから解放されたい一心で、私はレーザー治療を選択しました。治療自体はほんの数分。少しチリチリとした熱さを感じる程度で、想像していたような痛みはありませんでした。そして、治療直後、恐る恐る舌を動かしてみると、信じられないことに、あれほど酷かった鋭い痛みが、鈍い違和感程度にまで軽減されていたのです。