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ニコチン性口内炎の初期症状と見分け方
喫煙習慣がある方にとって、ニコチン性口内炎は身近なリスクの一つですが、その初期症状は非常にわかりにくく、見過ごされがちです。私自身、長年喫煙を続けていた友人が、ある日「口の中が少しおかしい気がする」と相談してきたことがありました。彼の口の中を診察すると、まさにニコチン性口内炎の初期段階であることが判明しました。この経験から、早期発見の重要性を改めて痛感しています。ニコチン性口内炎の最も一般的な初期症状は、口蓋、つまり上あごの粘膜が白っぽく変化することです。健康な口蓋はピンク色で滑らかですが、ニコチン性口内炎になると、全体的に乳白色や灰色がかった色に変色し、表面がざらざらとしたり、しわが増えたりすることがあります。この変化は、タバコの熱や化学物質による慢性的な刺激によって、口蓋の表面の角質層が厚くなるために起こります。また、多くのケースで、唾液腺の開口部が炎症を起こし、赤い小さな点が散在して見えることがあります。これらの赤い点は、白い背景の中で特に目立ち、ニコチン性口内炎の典型的な特徴の一つです。これらの症状は、通常、痛みやかゆみを伴わないため、喫煙者自身が気づきにくいことが多いです。鏡で自分の口の中をじっくりと観察する習慣がない限り、発見が遅れる可能性があります。特に、喫煙歴が長く、一日に吸うタバコの本数が多い方ほど、これらの変化が現れやすい傾向にあります。もし、あなたが喫煙者で、口の中、特に上あごの粘膜に上記のような変化が見られたら、それはニコチン性口内炎のサインかもしれません。自己判断せずに、速やかに歯科医の診察を受けることを強くお勧めします。歯科医は、視診だけでなく、必要に応じて組織検査を行うことで、正確な診断を下すことができます。単なる炎症なのか、それともより深刻な病変へと進行しているのかを早期に判断することは、治療の成功に大きく影響します。